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有名なFX格言:人の行く裏に道あり花の山
この「人の行く裏に道あり花の山」という格言は、投資やトレードの世界では「大衆と同じ行動ばかりでは、本当のチャンスをつかめない」という教訓を伝えています。
相場で多くの人が同じ方向に動いている時こそ、その逆にこそ大きなチャンスが眠っている、という“逆張り”の精神を表現した言葉です。
とはいえ、「みんなと逆のことをすれば必ず勝てる」という単純な話ではありません。相場では多くの人が一方向に傾きすぎたときに、過熱感や行き過ぎた動きが生まれます。そうした“過熱感”を見極めて「ここぞ」というタイミングで逆張りに挑戦するのは、高度な観察力と経験が必要です。
私自身も、ニュースやSNSで「今が買い時!」「絶対に上がる!」という声が溢れているときこそ、一歩引いて冷静に相場を見つめるようにしています。
実際、みんなが楽観視している時こそ天井が近く、悲観一色の時に底を打つ―というのは相場の“あるある”です。
ただし、“大衆の逆”を行うには孤独と勇気が必要。みんなが同じ方向を見ている時、逆に進むのは心理的な負担が大きいですが、その先にこそ本当の“花の山”、つまり大きな利益が眠っていることもあります。
結局、「人の行く裏に道あり花の山」とは、“多数派に流されず、自分自身の相場観を持つことの大切さ”を教えてくれる格言だと、私は考えています。
ただし、“逆張り”はリスクも高いので、冷静な分析力と資金管理を徹底することが、何よりも大切です。
【コラム】2024年ドル円「人の行く裏に道あり花の山」は本当に有効だったのか?
大衆心理が極まるとき、逆張りこそ“花の山”か?
2024年春、ドル円相場は歴史的な急騰から急落へと、一気に振り子のような値動きを見せました。
SNSや投資系コミュニティでは、「とにかくドル円は買い!」「160円突破でどこまでも上がる!」という熱狂的な“円売り一色”ムードが広がりました。
このとき、多くのトレーダーが一方向にエントリーしている状況―まさに「人の行く方」を象徴する場面です。
しかし、大衆心理が極まったときほど、相場は“逆方向”へ動くことが多いのも事実。実際、政府・日銀による為替介入が警戒されていた中、「160円突破」の直後、ドル円は一転して155円台まで暴落。“買い一色”だった市場が、急転直下で“売り”に転じました。
「逆張り」の難しさと、花の山にたどり着く条件
「人の行く裏に道あり花の山」とは、多数派の行動とは逆の道にこそ大きなチャンスが潜んでいる、という意味。
2024年のドル円でも、みんなが円売り(ドル買い)に傾きすぎていたタイミングで、冷静に“逆張り”できた人は大きなリターンを手にすることができました。
誰もが“買いだ買いだ”と騒いでいるときこそ危ないと感じ、ショートでエントリー。結果、暴落に乗れて大きく利益を伸ばせた
熱狂ムードに飲まれてロングを握り続け、暴落で損切り。やはり大衆心理に流されたら負けると実感した
とはいえ、“逆張り”には冷静な分析とタイミングが不可欠です。
単なる逆張りでなく、「行き過ぎ」「過熱感」「市場が極端に一方向へ偏っている」ことを見極めたうえでの行動こそが、“花の山”への切符となります。
コラム総括
2024年のドル円相場は、「人の行く裏に道あり花の山」という格言の真価を改めて実感させる展開でした。
みんなと同じことをしていては大きな利益はつかめない―大衆心理がピークに達した瞬間、“逆の発想”を持てるかどうかが、本当の“花の山”を咲かせる鍵となる。
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