目次
有名なFX格言:休むも相場
「休むも相場」という格言は、一見シンプルですが、実際のトレードではなかなか実践できない“奥深さ”を持っています。トレードをしていると、「いつでもチャンスはあるはず」と思いがちですが、実際は「何もしない」という選択肢こそが最大の武器になることも多いのです。
私自身、相場がレンジに入って方向感が見えないときや、重大な経済指標発表の直前など、無理にエントリーして痛い目を見た経験が何度もあります。「なんとなくエントリー」や「ポジポジ病」と呼ばれる、“取引しないと落ち着かない病”にかかっていた時期もありました。
でも冷静に考えれば、「動かない」「よく分からない」ときにポジションを持つ必要はまったくありません。むしろ、「休む勇気」を持てるかどうかが、長く市場で生き残るための大切なスキルです。
「トレードしない=機会損失」だと思いがちですが、損失を出さずに済んだだけでも十分に“価値ある休み”といえるのです。
トレードで一番大切なのは「資金を守ること」。資金さえ守れていれば、次のチャンスをつかむことができます。焦らず、狙った獲物だけを確実に獲る―そんな余裕を持つためにも、「休むも相場」という格言を常に心に留めておきたいと、私は思います。
【コラム】2024年ドル円激変相場「休むも相場」の大切さを痛感した日々
激しい値動きの果てに…「休む勇気」が生き残りを分けた2024年春、ドル円は160円台への急騰から一転、数日で155円台まで急落するなど、数年に一度レベルのボラティリティを見せました。
SNSでも「毎日がFOMCか」「この乱高下にもう疲れた」と悲鳴が上がり、多くのトレーダーが“休む間もなく”相場に翻弄されていました。
しかし、こうした相場環境こそ、「休むも相場」の真価が問われるタイミングです。
「やらない勇気」を持てた人の生存率
トレードは、「売る」「買う」だけが正解ではありません。
実際、2024年4月末~5月初旬のドル円相場で生き残ったトレーダーの多くは、「方向感が見えない」「暴落・急騰の最中で値動きが荒すぎる」タイミングで、あえて“エントリーしない”という選択を貫きました。
無理にポジションを持たず、一旦休憩したことで資金もメンタルも守れた
乱高下の中でポジポジ病を発症し、結局一時的な利益をすべて吐き出した
など、休む=リスク回避であったことを実感する声が多く見られました。
チャートが何も語らないときこそ「休み時」
相場が大きく動いていると、つい「参加しなきゃ」「今こそ稼ぐチャンス」と思いがちです。ですが、本当に有利な局面はいつもやってくるわけではありません。
「方向感が見えない」「根拠のないボラティリティ」こんなときは、“ポジションを取らない”ことこそ最良の選択肢です。
特に2024年春のドル円のような「説明不能な乱高下」は、“静観する冷静さ”が最も価値を持つ場面でした。
コラム総括
「休むも相場」勝てるときだけを見極めて参戦し、不利なとき・よく分からないときは、潔く休む。トレードの世界では、“ポジションを持たない勇気”が、あなたの資金と心を守る最大の武器となる。
2024年のドル円相場は、「休む」ことの難しさ、そして大切さを私たちに強く教えてくれた一年でした。
コメント