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有名なFX格言:損切りできない者は市場から退場する
FXに限らず、投資の世界で絶対に忘れてはならないのが「損切り」の大切さです。この格言は、どんなに優れたトレーダーでも「損失を確定する勇気」を持たなければ、いつか市場から退場を余儀なくされるという、極めてシビアな現実を端的に表しています。
多くの人が「もう少し待てば戻るはず」と、根拠のない希望を胸に含み損を抱え続けてしまいます。しかし、市場は個人の願いとは無関係に動き続けます。私自身も初心者の頃、何度となく「あともう少し…」と祈りながら損失を膨らませた経験があります。
しかし、相場において「祈り」は一切通用しません。むしろ、潔く損切りしていれば被害が最小限で済み、その後のチャンスを掴むこともできたと、今になって痛感しています。
損切りをためらう理由はさまざまですが、その根底には「損失を認めたくない」という人間の心理が強く働いています。ですが、「小さな負け」を認めて「大きな勝ち」を狙うためには、この心理的な壁を乗り越える必要があります。
実際、損切りの判断を早めることで、メンタル面の安定や次のトレードへの切り替えがスムーズになるというメリットも実感できます。
この格言が示すように、「損切りできること」自体が生き残るための第一条件。利益よりも、まずはリスク管理と“生存”を優先する―そんなトレーダーこそ、長く相場の世界で戦い続けられるのだと、私は考えています。
【コラム】2024年ドル円急落局面「損切りできない者は市場から退場する」は本当だったのか?
2024年5月1日、ドル円155円割れ―歴史的急落の教訓
2024年4月末から5月初頭、ドル円はわずか数時間で一気に数円単位の大暴落を記録しました。
4月29日に160円をつけた直後、政府・日銀による為替介入観測やアメリカ長期金利の急低下が重なり、円買い・ドル売りが連鎖的に加速。
SNSやFX掲示板は「まさかここまで落ちるとは…」「握ったまま耐えきれない」という悲鳴であふれ返りました。
このときこそ、「損切りできない者は市場から退場する」という格言が、現実のものとして多くのトレーダーを襲いました。
「切れなかった」悲劇の数々
160円台で“逆張りショート”を損切りできず、「多少戻るだろう」とナンピンやホールドを続けた結果、さらなる下落に耐えきれず強制ロスカット。
SNSやコミュニティでも「戻り待ち」が長引き、ついに資金が尽きて“退場”となった実録投稿が相次ぐ。
一方で、事前に“ここを割ったら切る”と決めていた人や、ルールを守って機械的に損切りしたトレーダーは、大きな傷を負わずに生き残れました。
実際のチャートで見る「損切り」の明暗
2024年5月1日午前のドル円チャートを見ると、
- 160円→155円台への“階段を踏み外すような暴落”
- 一度もまともな戻りがなく、“耐える”だけでは損失が増える展開
この流れの中で「損切りせずに粘った人」は、反転を信じて資金を溶かし、逆に“決めたラインで素早くカット”した人だけが再起のチャンスを手にしました。
SNS・実録トレーダーの証言
大きなトレンド転換では、感情に流されず損切りを徹底できるかがすべて。切った後に相場から降りられる自分に救われた
今度こそ戻ると祈ってホールドしたら、証拠金維持率がゼロになり強制退場。損切りの大切さを痛感しました
など、リアルな声が続出していました。
コラム総括
2024年のドル円暴落局面は、「損切りできない者は市場から退場する」という格言がまさに現実になる瞬間でした。
どれだけ強い相場観や希望を持っても、「損切りの決断」こそがトレーダーの生死を分ける。
“退場せずに生き残る”その最初で最大の条件が「損切り」だという教訓を、市場は改めて突き付けました。
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